○水道事業会計規程

昭和43年4月1日

水管規程第1号

第1章 総則

(目的)

第1条 この規程は,中種子町水道事業(以下「水道事業」という。)の会計事務の処理に関して必要な事項を定めることを目的とする。

(企業出納員等)

第2条 水道事業に企業出納員及び現金取扱員を置く。

2 企業出納員は,水道課長とする。

3 現金取扱員1人が1日に取り扱うことのできる現金の限度額は,次に定める額とする。

水道料金その他の収納金について1月分の取扱高は100,000円とする。

(善管注意義務)

第3条 企業出納員及び現金取扱員は,善良な管理者の注意をもって現金その他の資産を取り扱わなければならない。

(金融機関の出納事務取扱い)

第4条 管理者の権限を行う町長(以下「管理者」という。)は,水道事業の業務に係る公金の出納事務の一部を町長の同意を得て指定した金融機関に行わせるものとする。

2 出納事務の一部を取り扱わせる金融機関のうち収納及び支払事務の一部を取り扱わせるものを中種子町水道事業出納取扱金融機関(以下「出納取扱金融機関」という。)とする。

(減損会計)

第5条 水道事業は,地方公営企業法施行規則(昭和27年総理府令第73号。以下「府令」という。)第8条第3項の規定により減損会計を導入し,必要な事項を別に定める。

(リース取引に係る会計処理)

第6条 府令第55条の規定により,リース取引に係る水道事業の会計処理については,ファイナンス・リース取引(リース契約上の諸条件に照らしてリース物件が借主に移転すると認められない取引に限る。)であっても通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行う。

(重要性の原則)

第7条 水道事業における重要性の原則の金額的側面による判断基準は,次のとおりとする。

(1) 損益勘定についての会計処理及び表示は,収益又は費用の総額に1,000分の1を乗じて算出した金額以下とする。

(2) 貸借対照表科目の会計処理,表示及び貯蔵品については,資産総額の100分の1を乗じて算出した金額以下とする。

(3) 損益計算書項目については,収益総額の1,000分の1までは現年度処理することができる。

第2章 伝票及び帳簿並びに勘定科目

第1節 伝票

(会計伝票の発行)

第8条 水道事業に係る取引については,その取引の発生のつど証拠となるべき書類に基づいて会計伝票を発行するものとする。

(会計伝票の種類)

第9条 会計伝票の種類は,収入伝票,支払伝票及び振替伝票とする。

2 収入伝票は,現金収納の取引について発行する。

3 支払伝票は,現金支払の取引について発行する。

4 振替伝票は,前2項に規定する取引以外の取引について発行する。

(会計伝票の整理及び日計表の作成)

第10条 水道課長は,毎日会計伝票を整理し,日計表を作成しなければならない。

(会計伝票の保存等)

第11条 会計伝票,日計表及び取引に関する証拠となるべき書類は,それぞれの日付によって編集し保存しなければならない。

第2節 帳簿

(帳簿の種類及び保管)

第12条 水道事業に関する取引を記録し,計算し,及び整理するため,次の会計帳簿(以下「帳簿」という。)を備える。

(1) 収入予算執行計画整理簿

(2) 支出(たな卸資産購入)予算執行計画整理簿

(3) 総勘定元帳

(4) 内訳簿

(5) 収入調定簿

(6) 現金預金出納簿

(7) 物品出納簿

(8) 経過勘定整理簿

(9) 工事費内訳整理簿

(10) 給水工事台帳

(11) 固定資産台帳

(12) 企業債台帳

2 前項に掲げる帳簿は,水道課長が整理し保管しなければならない。

(帳簿の記載)

第13条 帳簿は,会計伝票又は証拠となるべき書類により,正確かつ明瞭に記載しなければならない。

(総勘定元帳及び内訳簿の記帳)

第14条 総勘定元帳は,第17条第2項に定める勘定科目の目(項又は目までの科目については項)について口座を設け,第10条の規定により作成する日計表により記帳するものとする。

2 内訳簿は,第17条第2項に定める勘定科目の節(項又は目までの科目については,それぞれ項又は目)について口座を設け,会計伝票により1件ごとに記帳するものとする。

(科目の更正)

第15条 整理済みの科目に誤りを発見したときは,直ちに振替伝票を発行し,正当科目に更正しなければならない。

(帳簿の照合)

第16条 総勘定元帳,内訳簿その他相互に関係する帳簿は,随時照合しなければならない。

第3節 勘定科目

(勘定科目)

第17条 水道事業の経理は,損益勘定,資産勘定,負債勘定及び資本勘定に区分して行うものとする。

2 前項に規定する勘定科目の区分は,別にこれを定める。

第3章 収入及び支出

第1節 収入

(収入の調定)

第18条 水道課長は,収入の調定をしようとする場合は,振替伝票(調定と同時に収入の収納が行われる場合は収入伝票)を発行し,収入の根拠,所属年度,収入科目,納入すべき金額,納入義務者等を明らかにした書類を添付し管理者の決裁を受けなければならない。

2 水道課長は,前項の規定による管理者の決裁を受けた場合は,当該伝票及び書類により内訳簿のほか,収入予算執行計画整理簿及び収入調定簿(給水収益,受託工事収益又は材料売却収益に限る。以下同じ。)に記帳しなければならない。

3 前2項の規定は,収入の調定を更正しようとする場合について準用する。

(納入通知書の送付)

第19条 水道課長は,前条の規定により収入を調定し又は調定を更正した場合は,直ちに納入義務者に対して納入通知書を送付しなければならない。ただし,口頭によって納入の通知をする場合は,この限りでない。

2 前項本文の場合において,納期日の定めのある収入に係る納入通知書は,当該納期日の遅くとも10日前までに送付しなければならない。

(納入通知書の再発行)

第20条 水道課長は,納入通知書を亡失し,若しくは損傷した旨の納入義務者からの届出又は納付された証券が支払拒絶された旨の出納取扱金融機関からの通知を受けたときは,速やかに納入通知書を再発行しその余白に「何年何月何日再発行」と記載して当該納入義務者に送付しなければならない。

(領収書の交付)

第21条 水道課長,現金取扱員,出納取扱金融機関及び地方公営企業法(昭和27年法律第292号)第33条の2において読み替えて準用する地方自治法第243の2第1項の規定に基づき,水道事業の業務に係る公金の徴収又は収納の事務を委託している者(以下「公金徴収事務等受託者」という。)は,収入の納付を受けた場合は,直ちに納付者に対して領収書を交付しなければならない。

(収納金の取扱い)

第22条 現金取扱員は,現金を収納した場合に,当該現金をその内訳と示す書類を添えて当該収納した日のうちに水道課長に引き継がなければならない。ただし,やむを得ない事情がある場合には,翌日引継ぐことができる。

2 水道課長は,前項の規定により現金取扱員から引継ぎを受けた収入及び自ら収納した収入を当該引継ぎを受けた日のうちに出納取扱金融機関に預け入れなければならない。ただし,やむを得ない事情がある場合には,翌日に預け入れることができる。

3 出納取扱金融機関は,水道事業の収納について記載した納入済通知書をその日のうちに水道課長に送付しなければならない。

4 第1項の規定は,公金徴収事務等受託者が収入を徴収又は収納した場合について準用する。

(収入伝票の発行等)

第23条 水道課長は,収入の収納を証する書類に基づいて収納伝票(一部現金の収納を含む取引について発行される振替伝票を含む。以下同じ。)を発行し,現金預金出納簿に記帳するとともに当該収入伝票により収入の収納を証する書類を添付して管理者の決裁を受け,内訳簿のほか収入調定簿に記帳しなければならない。

(過誤納金の還付)

第24条 水道課長は,収納金のうち過納又は誤納となったものがある場合は,当該過誤納金について振替伝票を発行し,過誤納の事由,所属年度,収入科目,還付すべき納入者を明らかにした書類を添付して管理者の決裁を受けてその旨を納入者に通知するとともに,内訳簿のほか収入予算執行計画整理簿,支出予算執行計画整理簿に記帳しなければならない。

2 第29条及び第38条の規定は,前項の過誤納金について準用する。

(小切手の支払地の区域)

第25条 水道事業の収入の納入義務者が収入の納付に用いることができる小切手の支払地の区域は,中種子町内とする。

(証券の支払拒絶等)

第26条 水道課長,現金取扱員,出納取扱金融機関,公金徴収事務受託者は,納入義務者が収入の納付に用いた小切手の支払が確実でないと認める場合は,その受領を拒絶しなければならない。

2 出納金融機関は,納入義務者から納付された証券を呈示期間又は有効期間内に呈示し,支払の請求をした場合において支払の拒絶があったときは,直ちにその支払のなかった金額に相当する収納済額を取り消すとともに当該証券を納付した納入義務者に対して当該証券の支払が拒絶され,かつ,当該収入の納付が取り消された旨及び当該証券を還付する旨を証券還付通知書により通知しなければならない。この場合において,出納取扱金融機関は,直ちに当該取り消した旨を水道課長に通知しなければならない。

3 前項の場合において,出納取扱金融機関は,水道課長から払込みを受けた証券については,当該証券を水道課長に返付し,当該証券の受領証を徴さなければならない。

4 水道課長は,納入義務者から納付された証券の支払が拒絶された旨の通知を出納取扱金融機関から受けた場合は直ちに振替伝票を発行し,現金預金出納簿に記帳するとともに当該振替伝票によって当該証券の支払の拒絶を証する書類を添付して管理者の決裁を受け,内訳簿のほか,収入調定簿に記帳しなければならない。この場合において,水道課長が収納した証券(現金取扱員及び公金徴収事務等受託者が収納したものを含む。)があるときは,直ちに当該証券を納入した納入義務者に対して当該証券の支払が拒絶され,かつ,当該収入の納付が取り消された旨及び当該証券を還付する旨を証券還付通知書により通知しなければならない。

5 水道課長,出納取扱金融機関は,第2項前段又は前項後段の通知をした納入義務者から支払拒絶のあった証券について還付の請求を受けた場合は,当該証券の受領券の受領証を徴し,これと引き換えに当該証券を還付しなければならない。

(不納欠損)

第27条 法令若しくは条例又は議会の議決によって債権を放棄し,又は時効等により債権が消滅した場合においては,水道課長は,振替伝票を発行し,当該伝票によって当該債権に係る収入金の調定の年月日,金額,収入科目調定後の経緯を記載した文書を添付して管理者に報告するとともに,内訳書のほか,支出予算執行計画整理簿及び収入調定簿に記帳しなければならない。

第2節 支出

(支出の手続)

第28条 水道課長は,支出の原因となるべき契約その他の行為についてはあらかじめ文書によって管理者の決裁を受けるとともに支出予算執行計画整理簿に記帳しなければならない。

2 支出しようとする場合は,水道課長は,当該支出に関する書類に基づいて振替伝票(現金の支出を伴う支出にあっては支払伝票)を発行し,当該書類を添えて管理者の決裁を受け,内訳簿のほか,支出予算執行計画整理簿に記帳しなければならない。

(支払伝票の発行)

第29条 水道課長は,支出のうち現金の支払を伴うものについては,債権者の請求書等支払に関する証ひょう類に基づいて支払伝票(一部現金の支払を伴う取引について発行される振替伝票を含む。以下同じ。)を発行して管理者の決裁を受けなければならない。

2 支払伝票は,債権者及び勘定科目ごとに調製し,債権者の請求書その他証拠となるべき書類を添えなければならない。ただし,債権者に請求書を提出させることが困難な場合には,これを省略することができる。

3 2人以上の債権者に対して支払を行う場合において勘定科目及び支払期日が同一であるときは,前項の規定にかかわらず,あわせて1の支払伝票を発行することができる。この場合においては,債権者ごとにその支払額を明らかにした文書を添えなければならない。

4 水道課長は,支払伝票に基づいて水道事業の支出の支払を行い,現金預金出納簿に記帳しなければならない。

(資金前渡,概算払及び前金払)

第30条 前条の規定は,資金前渡,概算払又は前金払を行う場合について準用する。この場合において,水道課長は,経過勘定整理簿に記帳しなければならない。

2 資金前渡を受けた者,概算払を受けた者又は前金払を受けた者は,支払が終った後,債権が確定した後又は役務の提供が完了した後,精算書を作成し,証拠となるべき書類及び残金がある場合には,その残金を添えて水道課長に提出しなければならない。

3 水道課長は,前項の精算書及び証拠となるべき書類に基づいて振替伝票,収入伝票又は支払伝票を発行し,当該書類を添付して管理者の決裁を受けるとともに,内訳簿のほか,支出予算執行計画整理簿,経過勘定整理簿及び現金出納簿又は預金口座出納簿に記帳しなければならない。

(隔地払)

第31条 水道課長は,隔地にいる債権者に支払をしようとする場合は,出納取扱金融機関に出納取扱金融機関を受取人とする小切手及び債権者の氏名,支払金額,支払日時,支払場所等を記載した隔地払依頼書を交付し送金の手続をさせることができる。

2 水道課長は,前項の規定により出納取扱金融機関に資金を交付したときは,隔地払受託書を徴さなければならない。

(口座振替の申出)

第32条 債権者は,口座振替の方法によって支払を受けようとする場合には,債権振替先金融機関及び振替先預金口座並びに振替金額を記載した文書によって水道課長に申し出なければならない。

(口座振替手続等)

第33条 水道課長は,口座振替の方法により支出しようとする場合は,支払準備資金口座の範囲内で出納取扱金融機関に振替先金融機関,振替先預金口座,振替金額及び振替目的を通知して行わなければならない。

2 出納取扱金融機関は,水道課長の口座振替の通知によって振替を行ったものについて,支払済通知書により翌日までに水道課長に報告しなければならない。

(小切手の振出し)

第34条 水道課長は,出納取扱金融機関の支払準備資金口座の範囲内で小切手を振り出さなければならない。

2 小切手の署名は,記名押印によって行うものとする。

3 水道課長は,小切手を振り出したときは,支払人たる出納取扱金融機関に受取人の氏名,支払金額,事業年度,番号その他必要な事項を通知しなければならない。

4 出納取扱金融機関は,前項の小切手の支払を行ったものについて支払済通知書により翌日までに水道課長に報告しなければならない。

(小切手の訂正等)

第35条 小切手の金額は,訂正してはならない。

2 小切手の金額以外の記載事項を訂正するときは,その訂正を要する部分に=線を引きその上側に正書し,かつ,当該訂正箇所の左方余白に訂正した旨及び訂正文字数を記載して管理者の印を押さなければならない。

3 書損,汚損等により小切手を廃棄するときは,当該小切手に朱で斜線を引き「廃棄」と朱書して,そのまま小切手帳に残しておかなければならない。

(小切手帳の保管)

第36条 小切手帳の保管は,水道課長が行う。

(公金振替書)

第37条 前3条の規定は,公金振替書の交付による支出について準用する。

(領収書等の徴収)

第38条 水道課長は,現金の支出若しくは小切手の振出し又は隔地払依頼書若しくは公金振替書の交付若しくは口座振替の通知によって支出をしたときは,債権者の領収書又は出納取扱金融機関の領収書若しくは支払済通知書を徴さなければならない。

2 前項の場合における債権者の領収印は,請求書に押印したものと同一のものでなければならない。ただし,債権者が紛失その他やむを得ない理由により印鑑を証明する書類を添えて改印した旨を申し出た場合は,この限りでない。

(支払小切手の整理)

第39条 水道課長は,毎月末支払小切手未払高を調査しなければならない。

2 水道課長は,支払小切手が時効により消滅した場合は,直ちに収入伝票を発行しなければならない。

(隔地払期間の経過)

第40条 水道課長は,隔地の債権者に支払をさせるため出納取扱金融機関に資金を交付した場合においては,当該資金の交付の日から1年を経過したときは,出納取扱金融機関に当該隔地の債権者に支払をしなかった旨を確認し,かつ,隔地払不能通知書とともに,当該金融機関から当該資金を納付させなければならない。

2 第23条の規定は,前項の場合について準用する。

(過誤払金の回収)

第41条 水道事業の支出の支払のうち過払又は誤払となったものがある場合,水道課長は,過誤払を証する書類に基づいて振替伝票を発行し,管理者の決裁を受けるとともに,支出予算執行計画整理簿又は収入予算執行計画簿に記帳しなければならない。

2 第19条から第21条まで及び第23条の規定は,前項の過誤払金の回収について準用する。

(債務免除等)

第42条 水道課長は,債務免除,時効等により債務が消滅した場合は,当該債務の消滅を証する書類に基づいて振替伝票又は収入伝票を発行し,管理者の決裁を受けなければならない。

第4章 預り金及び預り有価証券

(預り金)

第43条 水道課長は,保証金その他水道事業の収入に属さない現金を受け入れた場合は,これを預り金として次の各号に掲げる区分により整理しなければならない。

(1) 預り保証金

(2) 預り諸税

(3) その他預り金

(預り金受入れ及び払出し)

第44条 預り金の受け入れ及び払出しは,水道事業の収入の収納及び支出の支払の例により行わなければならない。

(預り有価証券)

第45条 水道事業の所有に属さない有価証券を保管する場合は,預り有価証券として整理しなければならない。

2 預り有価証券は,安全かつ確実な方法によって保管しなければならない。

(預り有価証券の受入れ及び還付)

第46条 水道課長は,前条の有価証券を受入れた場合は,受領証を交付し,当該預り有価証券を還付した場合は,受領書を徴さなければならない。

(利札の還付請求)

第47条 水道課長は,預り有価証券について所有者から利札の還付の請求を受けた場合は,管理者の決裁を受けて還付しなければならない。この場合において,水道課長は,受領証を徴さなければならない。

第5章 たな卸資産

第1節 通則

(たな卸資産の範囲)

第48条 たな卸資産とは,次の各号に掲げる物品であって,たな卸経理を行うものをいう。

(1) 材料

(2) 量水器

2 前項のたな卸資産の区分の細目は,別にこれを定めるところによる。

(たな卸資産の貯蔵)

第49条 水道課長は,常に水道事業の執行上必要な量のたな卸資産を貯蔵するようにつとめ,かつ,これを適正に管理しなければならない。

第2節 出納

(購入)

第50条 水道課長は,たな卸資産を購入しようとするときは,次の各号に掲げる事項を記載した文書によって管理者の決裁を受けるとともに,たな卸資産購入予算執行計画整理簿に記帳しなければならない。

(1) 購入しようとするたな卸資産の品目及び数量

(2) 購入しようとする事由

(3) 予定価格及び単価

(4) 契約の方法

(5) その他必要と認められる事項

(受入価格)

第51条 たな卸資産の受入価格は,次の各号に掲げるところによる。

(1) 購入又は製作によって取得したものについては,購入又は製作に要した価額

(2) 前号に掲げるもの以外のたな卸資産については,適正な見積価額

(検収)

第52条 水道課長は,たな卸資産の納入又は引渡の通知を受けたときは,遅滞なく検収しなければならない。

(受入れ)

第53条 たな卸資産を受入れた場合は,水道課長は,入庫伝票及び振替伝票を発行し,これらの伝票により管理者の決裁を受け入庫伝票に基づいて,物品出納簿及び物品受払簿に記帳するとともに,振替伝票に基づいて,内訳簿のほか,たな卸資産購入予算執行計画整理簿に記帳しなければならない。

(払出価額)

第54条 たな卸資産の払出価額は,先入先出法によるものとする。

(払出し)

第55条 水道課長は,たな卸資産を使用しようとする場合は,第29条の規定にかかわらず,次の各号に掲げる事項を記載した出庫伝票及び振替伝票によって,当該使用しようとするたな卸資産の払出しについて管理者の決裁を受けなければならない。

(1) 払出しようとするたな卸資産の品目及び数量

(2) 払出価額

(3) 予算科目

(4) その他必要と認められる事項

2 水道課長は,前項の出庫伝票に基づきたな卸資産を払い出し,物品出納簿及び物品受払簿に記帳するとともに,前項の振替伝票に基づき,たな卸資産を払い出し物品出納簿に記帳するとともに,前項の振替伝票に基づき,内訳簿のほか支出予算執行計画整理簿に記帳しなければならない。

(払出材料の戻入れ)

第56条 水道課長は,建設改良又は修繕のために払い出した材料に残品が生じた場合は,第53条の規定に準じて受け入れなければならない。この場合において,同条中「たな卸資産購入予算執行計画整理簿」とあるのは,「支出予算執行計画整理簿又は収入予算執行計画整理簿」と読み替えるものとする。

(発生品)

第57条 水道課長は,第48条第1項各号に掲げる物品で水道事業の資産として計上されていないものを新たに発見した場合は,これを再使用できるものと,不用となり又は使用にたえなくなったものとに区分し,再使用できるものは第51条第2号及び第53条の規定に準じて受け入れなければならない。この場合において,同条中「たな卸資産購入予算執行計画整理簿」とあるのは,「収入予算執行計画整理簿」と読み替えるものとする。

2 前項の規定は,工事の施行等に伴って撤去品を生じた場合について準用する。

(不用品の処分)

第58条 水道課長は,たな卸資産のうち不用となり,又は使用にたえなくなったものを不用品として整理し,管理者の決裁を経てこれを売却しなければならない。ただし,買受人がないもの又は売却価額が売却に要する費用の額に達しないものその他売却することが不適当と認められるものについては,管理者の決裁を経てこれを廃棄することができる。

2 第55条の規定は,前項の場合について準用する。

第3節 たな卸

(帳簿残高の確認)

第59条 水道課長は,常に物品出納簿の残高をこれと関係ある他の帳簿と照合し,その正確な額の確認につとめなければならない。

(実地たな卸)

第60条 水道課長は,毎事業年度末実地たな卸を行わなければならない。

2 前項に定める場合のほか,水道課長は,たな卸資産が天災その他の事由により滅失した場合その他必要と認められる場合には,随時実地たな卸を行わなければならない。

3 前2項の規定により実地たな卸を行った場合は,水道課長は,その結果に基づいてたな卸表を作成しなければならない。

(実地たな卸の立会い)

第61条 前条第1項第2項の規定により実地たな卸を行う場合は,水道課長は,管理者の指定するたな卸資産の受払に関係のない職員を立ち会わせなければならない。

(たな卸の結果の報告)

第62条 水道課長は,実地たな卸を行った結果を,第60条第3項の規定により作成するたな卸表を添えて管理者に報告しなければならない。

2 実地たな卸の結果現品に不足があることを発見した場合は,水道課長は,その原因及び現状を調査し,前項の報告にあわせて報告しなければならない。

(たな卸修正)

第63条 実地たな卸の結果総勘定元帳の残高がたな卸資産の現在高と一致しないときは,水道課長は,たな卸表に基づき出庫伝票及び振替伝票を発行し,管理者の決裁を受けるとともに出庫伝票に基づき物品出納簿を修正し,振替伝票に基づき内訳のほか,支出予算執行計画整理簿を修正しなければならない。

第6章 たな卸資産以外の物品

(直購入)

第64条 水道課長は,第48条第1項各号に掲げる物品のうち購入後直ちに使用する予定のもの又は第77条の規定に基づき建設仮勘定を設けて経理する建設改良工事に使用する予定のものを,管理者の決裁を経て直接当該科目の支出として購入することができる。

2 第51条第2号及び第53条の規定は,前項の規定によって購入した物品のうち材料に残品が生じた場合において準用する。この場合において第53条中「たな卸資産購入予算執行計画整理簿」とあるのは,「たな卸資産購入予算執行計画整理簿及び支出予算執行計画整理簿又は収入予算執行計画整理簿」と読み替えるものとする。

(物品の管理)

第65条 水道課長は,第48条第1項第1号及び第2号に掲げる物品のうち,たな卸資産勘定から払い出されたもの又は前条の規定により直接当該科目の支出として購入されたもの(以下この章においてあわせて「物品」という。)を適正に管理しなければならない。

2 水道課長は,物品整理簿をそなえて物品の数量,使用の状況等を記録整理しなければならない。

(事故報告)

第66条 天災その他の事由により物品が滅失し,亡失し,又は損傷を受けた場合は,水道課長は,速やかにその原因及び現状を調査して管理者に報告しなければならない。

(不用物品の処分)

第67条 水道課長は,物品のうち不用となり又は使用にたえなくなったものを第55条の規定に準じて売却し,又は廃棄しなければならない。

第7章 固定資産

第1節 通則

(固定資産の範囲)

第68条 固定資産とは,次に掲げるものをいう。

(1) 有形固定資産 土地,立木,建物,構築物,機械及び装置,車両運搬用具,リース資産,建設仮勘定並びに耐用年数1年以上かつ取得価額10万円以上の工具器具及び備品をいう。

(2) 無形固定資産 水利権,借地権,地上権,特許権及び施設利用権で有償で取得したものをいう。

(3) 投資 投資有価証券,長期貸付金及び基金をいう。

第2節 取得

(取得価額)

第69条 固定資産の取得価額は,次の各号に掲げるところによる。

(1) 購入によって取得した固定資産については,購入に要した価額

(2) 建設工事又は製作によって取得した固定資産については,当該建設工事又は製作に要した直接及び間接の費用の合計額

(3) 無償で譲り受けた無形固定資産以外の固定資産又は前2号に掲げる固定資産であって取得価額の不明なものについては,適正な見積価額

(購入)

第70条 固定資産を購入しようとする場合は,水道課長は,第28条第1項の規定にかかわらず,次の各号に掲げる事項を記載した文書によって管理者の決裁を受けるとともに支出予算執行計画整理簿に記帳しなければならない。

(1) 購入しようとする固定資産の名称及び種類

(2) 購入しようとする事由

(3) 予定価格及び単価

(4) 当該固定資産の購入にかかわる予算科目及び予算額

(5) 契約の方法

(6) その他必要と認められる事項

2 前項の文書には,購入しようとする固定資産の図面その他内容を明らかにする書類を添えなければならない。

(交換)

第71条 固定資産を交換しようとする場合は,水道課長は,第28条第1項の規定にかかわらず,次の各号に掲げる事項を記載した文書によって管理者の決裁を受けなければならない。

(1) 交換しようとする固定資産の名称,種類及び数量並びに交換差金

(2) 交換しようとする事由

(3) 契約の方法

(4) その他必要と認められる事項

2 前項の文書には,交換しようとする固定資産の図面その他内容を明らかにするための書類及び相手方の承諾書又は申請書を添えなければならない。

(無償譲受け)

第72条 固定資産を無償で譲り受けようとする場合は,水道課長は,次の各号に掲げる事項を記載した文書によって管理者の決裁を受けなければならない。

(1) 譲り受けようとする固定資産の名称及び種類

(2) 譲り受けようとする事由

(3) 見積価額(無形固定資産を除く。)

(4) その他必要と認められる事項

2 前項の文書には,譲り受けようとする固定資産の図面その他内容を明らかにするための書類及び相手方の承諾書又は申請書を添えなければならない。

(工事の施行)

第73条 建設改良工事を施行しようとする場合は,水道課長は,次の各号に掲げる事項を記載した文書によって管理者の決裁を受けるとともに,支出予算執行計画整理簿に記帳しなければならない。

(1) 建設改良工事によって取得しようとする固定資産の名称及び種類

(2) 工事を必要とする事由

(3) 工事の始期及び終期

(4) 予定価格

(5) 当該建設改良工事に係る予算科目及び予算額

(6) 工事の方法及び契約の方法

(7) その他必要と認められる事項

2 前項の文書には,設計書その他当該建設改良工事の内容を明らかにするための書類を添えなければならない。

(検収)

第74条 第52条の規定は,固定資産を取得する場合について準用する。

(取得の報告)

第75条 水道課長は,固定資産を取得した場合は,振替伝票を発行し,遅滞なく管理者の決裁を受けるとともに,支出予算執行計画整理簿に記帳しなければならない。

2 前項の場合において,水道課長は,法令の定めるところに従って遅滞なく登記又は登録の手続をとらなければならない。

(建設改良工事の精算)

第76条 水道課長は,建設改良工事が完成した場合には,速やかに工事費の精算を行わなければならない。

2 前項の場合において,水道課長は,あらかじめ定めた基準に従って間接費を配賦し,工事費にあわせて固定資産に振り替えなければならない。

(建設仮勘定)

第77条 建設改良工事でその工期が1事業年度を超えるものは建設仮勘定を設けて経理するものとする。

2 前項の建設改良工事が完成した場合は,水道課長は,速やかに建設仮勘定の精算を行い振替伝票を発行し,管理者の決裁を受けるとともに,固定資産の当該科目に振り替えなければならない。

3 前条第2項の規定は,前項の場合に準用する。

第3節 管理及び処分

(事故報告)

第78条 水道課長は,天災その他の事由により固定資産が滅失し,亡失し,又は損傷を受けた場合は,遅滞なく管理者にその旨報告しなければならない。

(売却等)

第79条 水道課長は,固定資産を売却し,撤去し,又は廃棄しようとする場合は,次の各号に掲げる事項を記載した文書によって管理者の決裁を受けなければならない。

(1) 売却し,撤去し,又は廃棄しようとする固定資産の名称及び種類

(2) 売却し,撤去し,又は廃棄しようとする固定資産の所在地

(3) 売却し,撤去し,又は廃棄しようとする事由

(4) 予定価格

(5) 契約の方法

(6) その他必要と認められる事項

2 固定資産の廃棄は,当該固定資産が著しく損傷を受けていることその他の理由により買受人がない場合又は売却価額が売却に要する費用の額に達しない場合に限るものとする。

(固定資産の用途廃止)

第80条 水道課長は,機械器具その他これに類する固定資産のうち著しく損傷を受けていることその他の理由によりその用途に使用することができなくなったものについては,管理者の決裁を受けて再使用できるものと不用又は使用にたえなくなったものに区分し,再使用できるものは第51条第2号及び第53条の規定に準じてたな卸資産に振り替えなければならない。

2 前項の規定は,固定資産を撤去した場合において発生した物品について準用する。

(売却等に関する報告)

第81条 水道課長は,固定資産を売却し,撤去し,廃棄し,又は用途を廃止した場合は,遅滞なく当該売却等に関する報告書を作成して管理者に報告しなければならない。

第4節 減価償却

(減価償却の方法)

第82条 固定資産の減価償却は,次条の規定によるものを除くほか,定額法によって取得の翌年度から行う。

(取替法による資産)

第83条 有形固定資産のうち量水器及び配水管(口径50ミリメートル以下のものに限る。)は,取替資産として経理するものとする。

(特別償却率)

第84条 償却資産のうち直接その営業の用に供する次に掲げる資産の各事業年度の減価償却額は,地方公営企業法施行規則(昭和27年総理府令第73号)第8条第1項の規定により算出した金額に,当該金額に100分の50の率を乗じて算出した金額を加えた金額とする。

(減価償却の特例)

第85条 水道課長は,有形固定資産について当該資産の帳簿価額が帳簿原価の100分の5に相当する金額に達した後において地方公営企業法施行規則第8条第3項の規定により帳簿価額が1円に達するまで減価償却を行うとする場合は,あらかじめその年数について管理者の決裁を受けなければならない。

第8章 引当金

(引当金の計上)

第86条 府令第22条の規定による引当金は,次の各号のとおりとする。

(1) 特別修繕引当金は,法令上の義務付けがある等修繕費の発生が合理的に見込まれるものに限り,将来実施される大規模修繕に要する支出のうち当年度に属する見込額を計上するものとする。

(2) 修繕引当金は,1年以内の修繕に備えるために修繕費の金額を見積もって計上するものとする。

(3) 賞与引当金は,年度末における支給見込額に基づき,当該年度の負担に属する期末・勤勉手当及びそれに伴う法定福利費の額を計上するものとする。

(4) 貸倒引当金は,貸倒実績率等による回収不能見込額を計上するものとする。

第9章 予算

(予算原案作成方針)

第87条 水道課長は,2月20日までに翌年度の予算原案作成方針について管理者の決裁を受けなければならない。

(予算原案等の町長への送付)

第88条 管理者は,予算原案及び予算に関する説明書並びに参考資料を2月20日までに町長に送付するものとする。なお,予算に関する説明書のうち予定キャッシュ・フロー計算書の作成は,間接法によるものとする。

(予算の執行)

第89条 水道課長は,企業の適切な経営管理を確保するために計画(以下「予算執行計画」という。)を予算の範囲内で款,項,目,節に区分して作成し,管理者の決裁を受け執行するものとする。

2 水道課長は,前項の予算執行計画に定める款,項,目,節を変更して執行しようとする場合は,その科目の名称及び金額変更の事由等を記載した文書にて管理者の決裁を受けなければならない。

(流用及び予備費使用の手続)

第90条 水道課長は,予算の定めるところにより流用しようとする場合には,その科目の名称及び金額流用しようとする事由等を記載した文書によって管理者の決裁を受けなければならない。

2 前項の規定は,予備費を使用しようとする場合について準用する。

(予算超過の支出)

第91条 水道課長は,地方公営企業法第24条第3項の規定に基づき業務量の増加により業務のため直接必要な経費に不足を生じた場合において,増加する収入に相当する金額を当該業務のため直接必要な経費に使用しようとするときは,使用しようとする経費の名称,金額及び使用しようとする事由等を記載した文書によって管理者の決裁を受けなければならない。この場合において管理者は,その旨を文書によって町長に報告するものとする。

2 水道課長は,現金支出を伴わない経費について必要がある場合において予算に定める金額を超えて支出するときは,前項の規定に準じて管理者の決裁を受けなければならない。

(予算の繰越)

第92条 水道課長は,予算に定めた建設又は改良に要する経費のうち年度内に支払義務が生じなかったものについて翌年度に繰り越して使用する必要がある場合において,繰越計算書(継続費に係るものにあっては継続費繰越計算書)を作成して5月20日までに管理者の決裁を受けなければならない。この場合において管理者は,当該繰越計算書を5月20日までに町長に提出するものとする。

2 前項の規定は,支出予算の金額のうち年度内に支出の原因となる契約その他行為をし,避け難い事故のため年度内に支払義務が生じなかったものについて翌年度に繰り越して使用する必要がある場合及び継続費について翌年度に逓次繰り越して使用する場合について準用する。

第10章 決算

(決算の調製)

第93条 水道事業の決算の調製に関する事務は,水道課長が行う。

(決算整理)

第94条 水道課長は,毎事業年度経過後速やかに振替伝票により次の各号に掲げる事項について決算整理を行わなければならない。

(1) 実地たな卸に基づくたな卸資産の修正

(2) 固定資産の減価償却

(3) 引当金の計上

(4) 繰延収益の償却

(5) 未払費用等の経過勘定に関する整理

(6) 資産の評価

(帳簿の締切)

第95条 水道課長は,前条の規定により決算整理を行った後,各帳簿の勘定の締切を行うものとする。

(決算報告書等の提出)

第96条 水道課長は,毎事業年度5月20日まで,次の各号に掲げる書類を作成し,証書類を添えて管理者の決裁を受けなければならない。なお,キャッシュ・フロー計算書の作成は,予定キャッシュ・フロー計算書と同じ方法によるものとする。

(1) 決算報告書

(2) 損益計算書

(3) 貸借対照表

(4) 剰余金計算書又は欠損金計算書

(5) 剰余金処分計算書又は欠損金処分計算書

(6) 事業報告書

(7) キャッシュ・フロー計算書

(8) 収益費用明細書

(9) 固定資産明細書

(10) 企業債明細書

(11) 継続費精算報告書

(12) 基金運用状況調書

2 管理者は,毎事業年度5月20日までに前項各号に掲げる書類及び証書類を町長に提出するものとする。

第11章 雑則

(計理状況の報告)

第97条 水道課長は,毎月末日をもって月次試算表及び資金予算表を作成し,管理者の決裁を受けなければならない。この場合において管理者は,当該月次試算表及び資金予算表を翌月20日まで町長に提出するものとする。

(契約規則の準用)

第98条 水道事業における契約については,法令その他特別に定めのあるものを除くのほか,中種子町契約規則(平成元年規則第3号)を準用するものとする。

(伝票の様式)

第99条 伝票等の様式については,これを別に定める。

この規程は,昭和43年4月1日から施行し,昭和43年度の事業年度から適用する。

(平成26年規程第1号)

この規程は,平成26年4月1日から施行する。

(平成30年訓令第10号)

この訓令は,平成30年10月1日から施行する。

(令和6年訓令第3号)

この訓令は,令和6年4月1日から施行する。

水道事業会計規程

昭和43年4月1日 水道事業管理規程第1号

(令和6年4月1日施行)

体系情報
第11編 公営企業/第3章
沿革情報
昭和43年4月1日 水道事業管理規程第1号
平成26年1月20日 規程第1号
平成30年9月5日 訓令第10号
令和6年2月15日 訓令第3号