○中種子町土地利用対策要綱
平成5年6月24日
告示第21―3号
第1章 総則
(目的)
第1条 この要綱は,本町において行われる開発行為に対して,一定の基準を定めることにより無秩序な開発を防止し,良好な自然環境を保護するとともに,健全で住みよい町づくりを進めもって公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。
(用語の定義)
第2条 この要綱において「開発行為」とは次に掲げる行為のうち,法令又は県対策要綱の適用を受けないものをいう。
(1) 宅地を造成すること。
(2) ゴルフ場等スポーツ・レジャー施設を建設すること。
(3) 土石(砂を含む。)を採取し,若しくは採掘し,又は鉱物を採掘すること。
(4) 樹根を掘採する行為。
(5) 林地の分譲を目的として,土地の区画形質を変更する行為。
(6) その他前各号の行為に準ずる土地の区画形質を変更する行為。
(開発の原則)
第3条 開発行為は,町の土地利用の方向に沿った開発であるとともに,関係法令に適合し,かつ開発区域及びその周辺の施設と均衡のとれた計画的開発を図るものでなければならない。
2 開発行為は,健全で住みよい町づくりを図るため必要かつ十分な公共施設を県が示す「開発行為の設計方針」に基づき整備し,これに要する費用については開発事業者が負担しなければならない。
(適用の範囲)
第4条 開発行為の適用範囲は次のとおりとする。
(1) 開発面積が1,000平方メートル以上の開発行為
(2) 一定区域において連続及び継続して開発行為を行い,その累計面積が1,000平方メートルを超えるもの。
(3) 2以上の開発行為が連接して行われる場合において,それぞれの開発が一体性を有するものと認められるときは,1の開発行為とみなす。
(協議)
第5条 開発行為を行おうとする者は,あらかじめ事業計画書を添付して町長に土地利用協議書(第1号様式)を提出し協議するものとする。ただし,都市計画法(昭和43年法律第100号)第29条若しくは附則第4項の許可,森林法(昭和26年法律第249号)第10条の2の許可,採石法(昭和25年法律第291号)第33条の許可,砂利採取法(昭和43年法律第74号)第16条の許可,又は鹿児島県土地利用対策要綱(昭和49年12月24日鹿児島県公告)第6条の承認を必要とする開発行為については,この限りではない。
3 土地利用協議書には事業計画書その他別に定める図書を添付するものとする。
(開発協定)
第8条 土地利用承認を受けた者は,速やかに町長とおおむね別表第3に定める事項を内容とする開発協定を締結するものとする。
(開発行為者に対する行政指導)
第9条 町長は,土地利用承認を受けた者に対し適切な指導を行い,必要な限度において報告若しくは資料の提出を求め又は必要な勧告をすることができる。
(非協力者に対する措置)
第10条 町長は,この要綱の規定に違反して開発行為を行った者又は第8条の規定に基づき締結した開発協定を履行しない者のうち必要と認める者に対し,次に掲げる措置をとるものとする。
(1) 個人においては氏名,法人においては法人名並びに代表者の氏名及びこの要綱の規定に違反して行った開発行為又は開発協定の不履行の状況の概要の公表。
(2) その他必要な行政上の措置
第2章 開発行為に関する基本的指導基準
(公共施設の整備及び設計方針)
第11条 開発事業者は,開発区域内に必要な公共施設について鹿児島県が制定した「開発行為の設計方針」に基づき整備しなければならない。
(道路)
第12条 開発事業者は,道路建設については道路計画(農道を含む。)に沿ったものとし,開発区域内への進入道路及び隣接地への連絡道路を新設しなければならない。
(公園緑地等)
第13条 開発事業者は,開発行為が3,000平方メートルを超えるときは,開発区域内に広場,公園,緑地等の用地を当該開発区域面積の5パーセント以上を確保し整備しなければならない。
(消防水利施設)
第14条 開発区域における消火栓,私設消火栓及び防火水槽等の設置は,開発状況を勘案して開発事業者が設置しなければならない。
(給水施設)
第15条 中種子町上水道区域内において,町上水道から受水しようとする開発事業者は,あらかじめ水道事業管理者と協議するものとする。
(排水施設)
第16条 開発事業者は,開発区域内で発生するすべての汚水を処理するため,その流末処理については関係機関及び町長と協議し,その処理に万全を期さなければならない。
(ごみ処理施設)
第17条 ごみ処理については,町の行うごみ収集に支障をきたさないよう事前に町長と協議するものとする。
(公害対策)
第18条 開発事業者は,開発の選定並びに土地利用計画にあたっては,町民の健康及び生活環境を守るため,公害の発生を未然に防止する措置をとらなければならない。
2 公害を発生し損害を与えたときは,開発事業者の責任において,速やかに適切な措置を講じるとともに,町が実施する公害防止に関する施策に協力しなければならない。
(自然の保存)
第19条 開発は,良好な居住環境の構成を図るため努めて現状の森林池泉等素材を生かすものとし,斜面についても災害防止のための安全対策を確立するとともに積極的に緑化を図り,周辺住民が自然を享受できるよう考慮するものとする。
(文化財の保存)
第20条 開発事業者は,史跡及び埋蔵文化財包蔵地並びにその周辺地域において開発行為を行う場合は中種子町教育委員会と協議しなければならない。
2 工事中に出土した文化財等については,速やかに中種子町教育委員会に届け出を行い指導を受けるものとする。
(責務)
第21条 開発事業者は当該開発行為の施行により災害又は事故が発生した場合は速やかにその旨及び措置等を報告し,損害の補償,復旧工事等についてすべてその責を負わなければならない。
(調査審議)
第22条 この要綱に関する事項は,中種子町土地対策委員会において調査審議する。
(その他)
第23条 この要綱に定めるもののほか必要な事項については,そのつど開発事業者と協議し決定する。
附則
(施行期日)
1 この要綱は,平成5年7月1日から施行する。
附則(令和4年告示第12号)
この告示は,令和4年4月1日から施行する。
別表第1(第5条関係)
1 国及び地方公共団体が行う開発行為
2 国土利用計画施行令(昭和49年政令第387号)第14条に規定する法入が行う開発行為
3 法令又はこれに基づく処分による義務の履行として行う開発行為
4 非常災害のために必要な応急措置として行う開発行為
5 通常の管理行為
6 その他別に定める開発行為
別表第2(第6条関係)
1 町の総合的な土地利用に関する計画に適合し,かつ地域発展上望ましいものであること。
2 関係法令に適合していること。
3 公用又は公共の用に供する目的で行う事業の推進に支障をきたさないものであること。
4 周辺地域の自然環境と調和し,かつ自然保護及び環境保全を配慮したものであること。
5 災害防除,公害防止及び文化財保護のために必要な措置が講じられていること。
6 給排水施設,交通施設等が国及び地方公共団体等の既存の施設に著しい影響を与えないよう配慮されていること。
7 開発行為を行うために必要な資力及び信用があること。
別表第3(第8条関係)
1 事業計画の実施の時期,期間等に関する事項
2 自然環境の保全及び文化財の保護に関する事項
3 防災施設の先行的整備,開発行為に起因する道路等公共施設の損傷又は災害が発生した場合の補償措置及びこれらの復旧工事等に関する事項
4 道路,水路,公園等公共施設若しくは公益的施設の整備又はこれらの施設の維持管理に関する事項
5 水源の確保,廃棄物の処理等に関する事項
6 当該土地の転売の禁止及び目的外への使用禁止に関する事項
7 開発協定の履行の保証及び不履行の場合の制裁に関する事項