○中種子町介護保険の給付制限事務取扱要綱

平成21年3月10日

告示第13―1号

(趣旨)

第1条 この要綱は,介護保険法(平成9年法律第123号。以下「法」という。),介護保険法施行令(平成10年政令第412号。以下「政令」という。)及び介護保険法施行規則(平成11年厚生省令第36号。以下「省令」という。)の規定に基づく要介護被保険者等で保険料を特別の事情になく滞納している者等に対して,介護保険の給付制限を行うことに関して必要な事項を定める。

(定義)

第2条 この要綱で使用する用語の意義は,次に掲げるもののほか,法で使用する用語の例による。

(1) 給付制限 法第66条に定める保険料滞納者に係る支払方法の変更(以下「支払方法の変更」という。),法第67条に定める保険給付の支払の一時差止(以下「給付の一時差止」という。)若しくは給付の一時差止に係る保険給付の額からの滞納保険料の控除(以下「滞納保険料の控除」という。),法第68条に定める医療保険各法の規定による保険料等に未納がある者に対する保険給付の一時差止(以下「第2号被保険者の給付の一時差止」という。)又は法第69条に定める保険料を徴収する権利が消滅した場合の保険給付の特例(以下「給付額減額」という。)をいう。

(2) 要介護被保険者等 法第7条第3項に規定する要介護者又は同条第4項に規定する要支援者をいう。

(3) 納期限 中種子町介護保険条例(平成12年条例第8号。以下「条例」という。)第3条に定める格納期又は納入通知書に定めるところによる納期に係る納期の末日をいう。

(4) 要介護認定等 法第27条に規定する要介護認定,法第28条に規定する要介護更新認定,法第29条第2項において準用する第27条第10項若しくは第30条第1項の規定による要介護状態区分の変更の認定,法第32条の規定による要支援認定又は法第33条に規定する要支援更新認定をいう。

(5) 保険料徴収権消滅期間 法第69条に規定する第1号被保険者の保険料を徴収する権利が時効によって消滅している期間につき,政令第33条で定めるところにより算定された期間をいう。

(支払方法の変更の予告)

第3条 町長は,第1号被保険者から要介護等の申請があったときは,直ちに当該被保険者に係る保険料の滞納について調査し,当該認定をしようとする日において,納期限の翌日から1年を経過した滞納保険料があるときは,法第66条及び省令第101条の規定に基づき,あらかじめ介護保険給付支払方法変更(償還払い化)予告通知書(第1号様式。以下「予告通知書」という。)により通知するものとする。

2 前項の規定にかかわらず,第1号被保険者が要介護認定等の申請を行わない場合又は滞納保険料が納期限から1年を経過しない場合においても,支払方法変更の対象とすることができる。

(弁明の機会の付与)

第4条 町長は,前条の予告通知を行うときは,あわせて行政手続法(平成5年法律第88号)第13条第1項第2号に基づく弁明の機会の付与の通知を行い,期限を定めて弁明書(第2号様式)の提出を求めるものとする。

2 行政手続法第30条の規定に基づき,予告通知書には次に掲げる事項を記載し,弁明書の提出期限の14日前までに送付するものとする。

ア 支払方法を変更する旨及び根拠となる法令の条項

イ 支払方法変更の原因となる事実

ウ 弁明書の提出先及び提出期限

3 町長は,前項に規定する弁明書の提出があったときは,内容を審査し,審査結果を弁明書審査結果通知書(第3号様式)により申請者に通知しなければならない。

(給付制限の適用除外者)

第5条 法第66条第1項及び第2項,政令第30条並びに省令第98条及び第100条の規定に基づき,被保険者が次の各号に掲げる事由に該当するときは,前条の規定にかかわらず,支払方法の変更の措置は行わないものとする。

(1) 原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(平成6年法律第117号)による一般疾病医療費の支給を受けたとき。

(2) 予防接種法(昭和23年法律第68号)の医療費の支給を受けたとき。

(3) 身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)の更正医療の給付を受けたとき。

(4) 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号)の通院医療の給付を受けたとき。

(5) 結核予防法(昭和26年法律第96号)の一般患者,従業禁止,命令入所患者の医療の給付を受けたとき。

(6) 独立行政法人医療品医療機器総合機構法(平成14年法律第192号)の医療費の支給を受けたとき。

(7) 沖縄の復帰に伴う厚生省関係法令の適用の特別措置等に関する政令(昭和47年政令第108号)の医療費の支給を受けたとき。

(8) 健康保険法施行令等の規定に基づき,厚生労働大臣が定める次に掲げる特別な疾病に係る高額医療費を受けたとき。

 人工腎臓を実施している慢性腎不全

 血漿分画製剤を投与している先天性血液凝固第Ⅷ因子障害等

 抗ウイルス剤を投与している後天性免疫不全症候群

(9) 健康保険法施行令等の規定に基づき,厚生労働大臣が定める次に掲げる特別な疾病に係る高額医療費を受けたとき。

 人工腎臓を実施している慢性腎不全

 血漿分画製剤を投与している先天性血液凝固第Ⅷ因子障害等

 抗ウイルス剤を投与している後天性免疫不全症候群

(10) 次に掲げる平成12年厚生省告示第195号に定める給付を受けたとき。

 「進行性筋萎縮症者療養給付事業について」による給付

 「特定疾患治療研究事業について」による給付

 「毒ガス障害者救済対策事業の実施について」による給付

 「公害医療研究費の国庫補助について」による給付

 「先天性血液凝固第Ⅷ因子障害等治療研究について」による給付

 「水俣病総合対策費の国庫補助について」による給付

(11) 要介護被保険者等又はその属する世帯の生計を主として維持する者が,当該申請をしようとする日から1年前までに,震災,風水害,火災,その他これらに類する災害により,住宅,家財又はその他の財産について著しい損害(概ね3分の1以上)を受けたとき。

(12) 要介護被保険者等又はその属する世帯の生計を主として維持する者の当該年合計所得見込額が,次に掲げる事由により前年の合計所得額と比較し2分の1以下に減少し,かつ,250万円未満であること。

 主生計維持者の死亡,心身への重大な障害,長期間入院等

 主生計維持者の事業又は業務の廃止,事業における著しい損失,失業による著しい減収

 干ばつ,冷害,凍霜害等による農作物の不作,不漁その他これらに類する理由による著しい減収

(13) 生活保護法(昭和25年法律第144号)による生活保護者(ただし,当該者が支払方法の変更の記載の原因となるべき滞納に係る保険料の納期限において生活保護法の規定による生活扶助を受けていなかった場合に限る。)

(14) 前号に掲げる者のほか,給付制限を行うことが適当でないと町長が認める者

2 前項第11号に規定する損失の程度は,罹災者名簿等で確認できる場合を除き,原則として関係官公署の長の発行する証明書により判定する。

(特別の事情等の認定)

第6条 前条に該当する場合は,当該被保険者に対し,給付制限の適用除外申請書(第4号様式)の提出を求めるものとする。ただし,保険者において当該給付制限の適用除外に該当することが確認できるときは,この限りでない。

(支払方法変更の決定)

第7条 町長は,第3条に定める期限までに弁明書の提出がないとき,又は弁明に正当な理由がないと認めるときは,介護保険給付支払方法変更(償還払い化)決定通知書(第5号様式)及び弁明書審査結果通知書(第3号様式)並びに支払方法の変更を記載した被保険者証を交付するものとする。

2 支払方法変更の適用開始日は,原則として処分決定若しくは要介護認定等が行われる月の翌月の初日とする。

(支払方法の終了)

第8条 前条の規定により支払方法変更の旨の記載を受けた当該被保険者が,滞納保険料を完納したとき,当該保険料に係る滞納額が著しく減少したとき,又は第5条に規定する適用除外者に該当したときは,介護保険給付支払方法変更(償還払い化)終了申請書(第6号様式)に被保険証及び当該特別の事情のある旨を証する書類を添付し,町長に申請しなければならない。

2 滞納額の著しい減少とは,次の各号のいずれかに該当する場合をいう。

(1) 納期限が過ぎた保険料の7割以上が納付されたとき。

(2) その他町長が必要と認めたとき。

3 町長は,第1項の申請の承認若しくは不承認を決定したときは,介護保険給付支払方法変更(償還払い化)終了承認(不承認)通知書(第7号様式)を当該保険者等に通知し,承認した場合は当該保険者に係る被保険者証の支払方法の変更の記載を削除した被保険者証を交付するものとする。

4 町長は,第1項に該当することが町の保有する台帳等で確認できた場合,当該被保険者からの申請がなくとも,被保険者証から支払方法変更の記載を削除できるものとする。

5 支払方法変更の終了は,被保険者証から支払方法変更の記載を削除した日から効力を生じる。

6 町長は,前項に規定する支払方法変更の記載の対象となる第1号被保険者については,認定期間の延長を行わないことができる。

(給付の一時差止)

第9条 町長は,被保険者証に支払方法変更の記載を受けている第1号被保険者から償還払いの給付申請があったときは,直ちに当該被保険者に係る保険料について調査し,保険料の納期限から,省令第103条に定める1年6ケ月間を経過する滞納保険料(保険料徴収権時効となった滞納保険料を除く。)があった場合,法第67条第1項の規定により保険給付の全部又は一部の支払を一時差し止め,介護保険給付支払一時差止決定通知書(第8号様式)により当該被保険者に通知するものとする。ただし,当該被保険者が,第5条に規定する適用除外者に該当する場合は,この限りでない。

2 一時差止の対象となる保険給付の額は,当該被保険者に係る滞納保険料額の1.5倍を超えないものとする。

(滞納保険料の控除)

第10条 前条の規定による給付の一時差止を受けた当該被保険者が,なお滞納保険料の納付をしないときは,法第67条第3項の規定に基づき省令第106条の定めるところにより,あらかじめ介護保険滞納保険料控除通知書(第9号様式)により当該被保険者に通知して,当該一時差止に係る保険給付の額から当該被保険者が滞納している保険料額を控除するものとする。

2 前項の規定にかかわらず,町長は,一時差止に係る保険給付の額が滞納保険料額に満たないときであっても,納期限が最も早く到来した順に滞納保険料を控除することができる。

3 町長は,当該被保険者の一時差止に係る保険給付の額から滞納保険料を控除したときは,介護保険給付支払方法変更(償還払い化)終了通知書(第10号様式)と支払方法変更の記載を消除した被保険者証を交付するものとする。

(一時差止の適用除外者)

第11条 法第67条第1項及び第2項,政令第32条並びに省令第98条及び第104条の規定に基づき,被保険者が次の各号に掲げる事由に該当するときは,前条の規定にかかわらず,保険給付の支払の一時差止の措置は行わないものとする。

(1) 震災,風水害,火災等

(2) 主生計系維持者の死亡,心身への重大な障害,長期間入院等

(3) 主生計系維持者の事業又は業務の廃止,事業における著しい損失,失業等

(4) 干ばつ,冷害,凍霜害等による農作物の不作等

(5) 生活保護法による生活保護者

(6) その他町長が必要と認めたとき。

(納付相談の継続)

第12条 支払方法の変更及び給付の一時差止が行われている当該被保険者に対しては,その処分中においても,納付相談を継続的に行い,滞納保険料の自主的な納付を促すものとする。

(第2号被保険者の給付の一時差止)

第13条 町長は第2号被保険者から要介護認定等の申請があった場合において,必要があると認めるときは,当該第2号被保険者の加入する医療保険に対し,介護保険要介護等申請受理通知者(第11号様式)により,省令第110条第1項に規定する事項について情報の提供を求めるものとする。

2 医療保険者は,前項の規定により情報提供を求められたときは,介護保険給付の支払一時差止等については又は一時差止等措置終了について,速やかに町長に情報の提供を行うものとする。

3 町長は,前項の情報提供に基づき法第68条第1項に規定する保険給付差止の記載を行うときは,あらかじめ介護保険給付支払一時差止等予告通知書(第12号様式)により当該第2号被保険者に通知しなければならない。

4 町長は,第3項の規定による通知を行った場合において,同通知による期限までに弁明書の提出がないとき,又は弁明に正当な理由がないと認めるときは,介護保険給付支払一時差止等決定通知書(第13号様式)により,当該第2号被保険者に通知し保険者証の提出を求めて,保険給付の一時差止等の記載をするものとする。

(第2号被保険者の給付の一時差止処分の終了)

第14条 介護保険給付の適用を受けている者が一時差止の終了を求める場合は,介護保険給付支払一時差止等終了申請書(第14号様式)を町長に提出するものとする。

2 町長は,前項の申請があった場合は,必要に応じ医療保険者と協議を行うものとする。

3 町長は,当該被保険者が第2項の医療保険者との協議,若しくは町の保有する台帳等で法第68条第2項に係る事由に該当すると認めるときは,当該被保険者からの申請がなくとも介護保険給付支払一時差止等解除承認通知書(第15号様式)により当該第2号被保険者に通知した上で,被保険者証の保険給付一時差止等の記載を削除した被保険者証を交付するものとする。

4 町長は,当該被保険者が前項に掲げる事由に該当しないと認めるときは,介護保険給付支払一時差止等終了承認(不承認)通知書(第15号様式)を該当被保険者に交付するものとする。

(給付額減額等の決定)

第15条 町長は,第1号被保険者から要介護認定等の申請を受け,当該被保険者に係る保険料徴収権消滅期間について調査し,認定有効期間の開始日を基準日として,政令第33条及び第44条並びに省令第111条の規定により算定した保険料徴収権消滅期間が1ヶ月以上あるときは,法第69条第1項及び省令第112条に基づき,当該被保険者の被保険者証に給付額等の記載をするものとする。

2 給付額減額等の適用開始日は,原則として処分決定若しくは要介護認定等が行われる日が属する月の翌月の初日とする。ただし,要介護更新認定等が行われている場合は,新たな更新認定の有効期間の開始日とする。

3 町長は,前項の給付額減額等の記載を行うときは,介護保険給付額減額等通知書(第16号様式)により,当該被保険者に通知するものとする。

(給付額減額の適用除外者)

第16条 法第69条第1項及び第2項,政令第35条並びに省令第98条及び第113条の規定に基づき,被保険者が次の各号に掲げる事由に該当するときは,前条の規定にかかわらず,給付額減額の措置は行わないものとする。

(1) 震災,風水害,火災等

(2) 主生計維持者の死亡,心身への重大な障害,長期間入院等

(3) 主生計維持者の事業又は業務の廃止,事業における著しい損失,失業等

(4) 干ばつ,冷害,凍霜害等による農作物の不作等

(5) 生活保護法による生活保護者

(6) 生活保護法による要保護者であって,給付額減額等の記載を受けないとしたならば保護を必要としない状態となるもの

(7) その他町長が必要と認めたとき。

(給付額減額の終了)

第17条 被保険者証に給付額減額等の記載を受けている当該被保険者が,前条各号のいずれかに該当する場合は,介護保険給付額減額等免除申請書(第17号様式)により給付額減額等の記述の削除を町長に申請することができる。ただし,保険者において確認できるときはこの限りでない。

2 町長は,前項の規定による申請の審査結果を,介護保険給付額減額等免除承認(不承認)通知書(第18号様式)により当該被保険者に通知するものとする。

3 町長は,第1項による給付額減額等の措置が終了したときは,当該被保険者に係る被保険者証の給付額減額等の記載を消除した被保険者証を交付するものとする。

4 給付額減額の終了は,被保険者証から給付額減額の記載を消除した日から効力を生じる。

5 前条第6号に基づく申請については,保護実施機関が発行する境界層該当証明書により該当するものであることを確認し認定するものとする。

(その他)

第18条 この要綱に定めるもののほか,必要な事項は別に定める。

この要綱は,平成21年4月1日から施行する。

様式 略

中種子町介護保険の給付制限事務取扱要綱

平成21年3月10日 告示第13号の1

(平成21年4月1日施行)