○中種子町特定教育・保育施設等指導監査実施要綱
令和2年2月10日
告示第11号
(趣旨)
第1条 この要綱は,子ども・子育て支援法(平成24年法律第65号。以下「法」という。)に基づく子どものための教育・保育給付に係る教育・保育を行う者若しくはこれを使用する者又はこれらの者であった者に対して行う法第14条第1項の規定による質問,検査等(以下「指導」という。)並びに法第38条から第40条まで及び第50条から第52条までの規定による特定教育・保育,特別利用保育,特別利用教育,特定地域型保育,特別利用地域型保育,特定利用地域型保育及び特例保育(以下「特定教育・保育等」という。)の施設型給付費等に係る特定教育・保育等の内容並びに施設型給付費等の請求に関する質問,検査等(以下「監査」という。)に関し必要な事項を定めるものとする。
(指導の方針)
第2条 指導は,特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業者(以下「特定教育・保育施設等」という。)に対し,特定教育・保育等の提供及び施設の運営に関する基準並びに施設型給付費等の請求等に関する事項について周知徹底させるとともに,過誤及び不正の防止を図るために実施する。
(指導の形態等)
第3条 指導の形態は次のとおりとする。
(1) 集団指導 特定教育・保育施設等に対し内閣府令等の遵守に関して周知徹底等を図る必要があると認める場合に,その内容に応じ,特定教育・保育施設等の設置者等を一定の場所に集めて講習等の方法により行う指導
(2) 実地指導 特定教育・保育施設等に対し質問等を行うとともに,必要と認める場合に,内閣府令等の遵守に関して行う指導
(指導対象の選定)
第4条 指導は全ての特定教育・保育施設等を対象とし,重点的かつ効率的に実施する観点から,指導形態に応じて,次の基準に基づいて対象の選定を行う。
(1) 集団指導
ア 新たに確認を受けた特定教育・保育施設等についてはおおむね1年以内に全てを対象として実施する。
イ 制度の改正,施設型給付費等の請求の実態,過去の指導事例等に基づき必要と考えられる内容が生じたときに,当該指導すべき内容に応じて,対象となる特定教育・保育施設等を選定して実施する。
(2) 実地指導
ア 全ての特定教育・保育施設等を対象に定期的かつ計画的に実施し,実施頻度については,原則として3年に1回実施するものとする。
イ 特に実地による指導を要すると認める特定教育・保育施設等を対象に随時実施する。
(指導の方法等)
第5条 指導の方法等は,次のとおりとする。
(1) 集団指導
ア 実施通知 指導対象となる特定教育・保育施設等を決定したときは,あらかじめ指導の日時,場所,予定される指導内容等を文書により当該特定教育・保育施設等の設置者等に通知するものとする。
イ 実施方法 特定教育・保育等の提供及び施設の運営に関する基準,施設型給付費等の請求の方法,制度改正の内容,過去の指導事例等について講習等の方式で行う。この場合において,やむを得ない事情により集団指導に欠席した特定教育・保育施設等には,当日使用した必要書類を送付する等,必要な情報提供に努めるとともに,直近の機会に改めて集団指導の対象に選定するものとする。
(2) 実地指導
ア 実施通知 指導対象となる特定教育・保育施設等を決定したときは,あらかじめ指導の根拠規定,目的,日時,場所,担当者,同席する県の担当者の有無,準備すべき書類等を文書により当該特定教育・保育施設等に通知するものとする。
イ 実施方法 内閣府令等の遵守状況を確認するために必要となる関係書類の閲覧,関係者との面談等により行うものとする。
ウ 指導結果の通知 実地指導の結果,改善を要すると認められた事項については,軽微なもの等を除き,後日,文書によって指導内容を通知するものとする。
エ 改善報告書の提出 当該特定教育・保育施設等に対し,文書で指摘した事項に係る改善報告書の提出を求めるものとする。
(監査への変更)
第6条 実地指導中に次の各号のいずれかに該当する状況を確認した場合は,実地指導を中止し,直ちに監査を行うものとする。
(1) 著しい運営基準違反が確認され,当該特定教育・保育施設等を利用する小学校就学前子ども(以下「利用児童」という。)の生命又は身体の安全に危害を及ぼすおそれがあると判断した場合
(2) 施設型給付費等の請求に不正又は著しい不当が認められる場合
(監査の方針)
第7条 監査は,特定教育・保育施設等について,法第39条,第40条,第51条及び第52条に定める行政上の措置に相当する違反の疑いがあると認められる場合又は施設型給付費等の請求について不正若しくは著しい不当(以下「違反疑義等」という。)が疑われる場合及び実地指導を中止し,監査へ変更した場合において,事実関係を的確に把握し,公正かつ適切な措置を採ることを目的として実施する。
(監査対象の選定)
第8条 監査は,次に掲げる情報を踏まえて,違反疑義等の確認について特に必要があると認める場合に実施する。この場合において,第3号の情報に該当するときは,事案の緊急性及び重大性を踏まえ,必要に応じて事前通告なく監査を行うものとする。
(1) 要確認情報
ア 通報,苦情,相談等に基づく情報(具体的な違反疑義等が把握でき,又は違反が疑われる蓋然性がある場合に限る。)
イ 施設型給付費等の請求データ等の分析から特異傾向を示す事業者に係る情報
(2) 実地指導において確認した情報 実地指導を行った際に確認した違反疑義等に関する情報
(3) 重大事故に関する情報 死亡事故等の重大事故の発生又は児童の生命・心身・財産への重大な被害が生ずるおそれに関する情報
(監査の方法等)
第9条 監査の方法等は,次のとおりとする。
(1) 実施通知 監査対象となる特定教育・保育施設等を決定したときは,監査の根拠規定,目的,日時,場所,担当者,準備すべき書類等を文書により当該特定教育・保育施設等に通知するものとする。ただし,実地指導を中止し,監査へ変更した場合等,緊急に監査を実施する必要があるときは,この限りでない。
(2) 実施方法 前条に規定する監査対象の選定基準を踏まえ,特定教育・保育施設等に対し,報告若しくは帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示を命じ,出頭を求め,又は担当職員に関係者に対して質問させ,若しくは特定教育・保育施設等その他特定教育・保育施設等の運営に関係のある場所に立ち入り,その設備若しくは帳簿書類その他の物件の検査を行うものとする。
(3) 監査結果の通知等 監査の結果,法に定める行政上の措置に至らない軽微な改善を要すると認められた事項については,当該特定教育・保育施設等に対し,後日文書によって指導内容の通知を行うとともに,原則として,文書で指導した事項に係る改善報告書の提出を求めるものとする。
(行政上の措置)
第10条 違反疑義等が認められた場合には,法第39条及び第51条並びに法第40条及び第52条の規定により行政上の措置を機動的に行うものとする。
(1) 勧告
ア 特定教育・保育施設等の設置者等に法第39条第1項又は第51条第1項に規定する確認基準違反等が認められた場合は,当該特定教育・保育施設等の設置者等に対し,期限を定めて,文書により基準の遵守等を行うべきことを勧告することができる。
イ 当該特定・保育施設等の設置者等は,勧告を受けたときは,期限内に文書により改善報告書を提出するものとする。
(2) 命令
ア 特定教育・保育施設等の設置者等が正当な理由がなくその勧告に係る措置を採らなかった場合は,当該特定教育・保育施設等の設置者等に対し,期限を定めて,その勧告に係る措置を採るべきことを命ずることができる。
イ 命令をしたときは,その旨を公示するとともに,遅滞なくその旨を,当該特定教育・保育施設等に係る認可等を行った鹿児島県知事に通知するものとする。
ウ 当該特定教育・保育施設等の設置者等は,命令を受けた場合は,期限内に文書により改善報告書を提出するものとする。
(3) 確認の取消し等
ア 確認基準違反等の内容が,法第40条第1項各号又は第52条第1項各号のいずれかに該当する場合においては,当該特定教育・保育施設等に係る確認を取り消し,又は期間を定めてその確認の全部若しくは一部の効力を停止すること(以下「確認の取消し等」という。)ができる。
イ 確認の取消し等をしたときは,遅滞なく当該特定教育・保育施設の設置者の名称等を鹿児島県知事に届け出るとともに,これを公示しなければならない。
(不正利得の徴収)
第12条 勧告,命令又は確認の取消し等を行った場合において,当該取消し等の基礎となった事実が法第12条に定める偽りその他不正の手段により施設型給付費等を受けた場合に該当すると認めるときは,施設型給付費等の全部又は一部について,同条第1項の規定に基づく不正利得として徴収を行うものとする。
2 前項に規定するもののほか,命令又は確認の取消し等を行った特定教育・保育施設等について不正利得の徴収として返還金の徴収を求める際には,原則として,法第12条第2項の規定により,当該特定教育・保育施設等に対し,その支払った額につき返還させるほか,その返還させる額に100分の40を乗じて得た額を支払わせるようにするものとする。
(重大事故が発生した特定教育・保育施設等に係る留意点)
第13条 特定教育・保育施設等における死亡事故等の重大事故に係る検証が実施された場合には,検証の結果を踏まえた再発防止策についての当該施設における対応状況等を確認する。
(その他)
第14条 この要綱に定めるもののほか,必要な事項は,町長が別に定める。
附則
この要綱は,令和2年4月1日から施行する。